錫製品のお手入れの仕方 〜基本編〜

当ショップでお取り扱いしている酒器「升次郎」や「エテナ」は、その名も”エテナ”という特殊な錫合金でできています。

錫合金と聞くと、毒性があるのでは?と気にされる方もいらっしゃるかもしれませんが、エテナは純度の高い錫に、アンチモン、銅などを合金にしており、鉛などを含んでいないので毒性はなく、安全性が高いものです。
(ただし、海外の類似商品の中には純度の低い錫を使用したものや、鉛を含んだ製品も見られるので注意が必要です。)

エテナは安全性だけでなく、強度と加工のしやすさのバランスがよく、まるで銀のような光沢は食卓を彩るのにぴったりです。

また、グラスや陶器とは違い、割れることもなく、銀のように錆びたりもしないので、お手入れ次第で末長くお使いいただけるのも嬉しいところです。

では、どのようなお手入れをしたら良いのでしょうか?
今回は使用後の一般的なお手入れ方法をご紹介したいと思います。

【使用後の基本のお手入れ】

使用後は、通常の食器と同じように洗って保管するのが基本です。
錫は金属としては比較的柔らかいので、傷がつきやすい点には注意して洗いましょう。

ポイント1:洗剤
一般的な家庭用洗剤(中性)をお使いください。
アルカリ性や酸性と書かれたものや、研磨剤が含まれているものは避けてください。

ポイント2:スポンジ
スポンジは柔らかくて特殊な加工がないものを選びましょう。
研磨できるタイプのものや、表面がザラザラしたものは傷がつく恐れがあるので避けてください。
タワシや金属製のスポンジもNGです。
専用のものを用意する必要はありませんが、柔らかく表面加工のないスポンジを選び、優しく洗いましょう。

ポイント3:水の温度
錫器は熱には強くないので、熱湯で洗うのは避けましょう。
もちろん、錫の融点は沸騰しているお湯よりは高いですが、表面加工が痛むリスクがあります。
熱燗を楽しむ程度であれば問題ないのですが、手でも触れないくらいの高温は避けた方が安心です。
汚れも洗剤も落ちやすくなるので、ぬるま湯で洗うのがおすすめです。
(常温の水道水でも問題はありません)

ポイント4:使用後はすぐ洗って柔らかい布で拭き取る
最後のポイントは錫器を使用した後はすぐに洗い、柔らかい布巾で水分を拭き取って乾かす、ということです。
また、乾かす時は、他の食器と一緒にせず、別にして乾かしましょう。
特にフォークやナイフなどがある場合は、錫器に当たると傷がついてしまう可能性があるので、注意しましょう。

以上が一般的な使用後のお手入れです。

特別なお手入れはあまり必要ないと思われたのではないでしょうか。
温度と傷がつきやすい点のみ気をつけていただくだけで、光沢や表面の美しい加工を末長く楽しんでいただけます。

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